京都ではオフにあたる夏と冬に海外から宿泊客を増やしています

京の社長と数珠紐

2009年10月09日 12:00

第20回 株式会社綿善 代表取締役 小野善三 vol.1



株式会社鈴木松風堂の鈴木社長から、「いち早く外国人観光客をターゲットに見据え、海外からの観光客を受け入れるサービスを京都で始めた旅館の社長です。ユニークな発想でおもしろい切り口で旅館を経営されている方です」と紹介をいただいた株式会社綿善の小野社長です。綿善は江戸時代の創業。古きよき伝統をうけつぐ老舗旅館です。


――江戸時代に創業されたそうですね?

はい。創業は江戸時代の天保元年1830年です。それ以前には薬屋でした。
この辺りは室町も近く、地方から反物を仕入れに来る商人の方があって、
一晩泊めてくれませんか?というのから次第に商人宿として発展していきました。
ここは東海道筋の終点、三条大橋に近く、祇園や室町・西陣にも歩いていける便利なところで、
昔からある旅館はそういう成り立ちが多いようです。

今は修学旅行が多いですね。
たまたま新京極が近くにあったので、修学旅行生が増えてきました。
民宿に近いような小さな民家では大人数の修学旅行生を受け入れられないので、
戦後、修学旅行生用の旅館が次第に増えてきました。

ただ修学旅行も今は少子化の影響で減っているのが現状です。
以前は学年で5クラスあったような学校が、今は4クラスになっています。
ほとんどの学校は宿をその学校だけで独占したいので、
他の学校を入れることはありません。
なので、一年間に受け入れている学校数は減っていないのですが、
全体の宿泊人数が減っています。
ひとつの学校で100名宿泊していたのが、80名に減っているということです。

一年でいうと4月から6月と9月から11月が修学旅行と観光シーズンのピークです。
でもその山が低くなっている。
それではいけないので、京都では観光シーズンオフにあたる夏と冬に海外から宿泊客を増やし、
売上の谷が浅くなるようにしています。


――海外からの観光客を早い時期から受け入れていると、紹介を頂いた鈴木社長にうかがったのですが?

大きな部分はやはりインターネットです。
インターネットの黎明期にまだインターネットのこともよくわからないまま、
興味を持って見てみると、外国の情報を見るこができ、
広告媒体としておもしろいのでは、という感じがしました。

たまたまホームページの制作をしていた友人が居て、
ホームページの研究も兼ねて、当社のホームページを是非作らせて欲しいと言われ、
立ち上げることにしました。それが15年位前、90年代の中頃のことです。

当初から英語のページも用意していたのですが、
最初は海外からの問い合わせはありませんでした。
それから数年後、90年代の後半にイギリスの旅行代理店の日本支社の方が来られて、
日本への観光客を増やしたいのだが、京都で受け入れてくれるような旅館がほとんどないので、
提携して欲しいという話がありました。
その当時は英語がしゃべれるスタッフもいませんでした。
でも私は英語ができたので、やってみようかな、と思ったのです。


■綿善旅館HP

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