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2008年05月14日

葵祭の牛車にもつかわれています。

■第6回 株式会社みす武 大久保武社長 vol.1

葵祭の牛車にもつかわれています。

株式会社負野薫玉堂の負野和夫社長から笑顔の素敵なおっちゃんですと、
紹介いただいたのは株式会社みす武(みすぶ)の大久保武社長です。
株式会社みす武は寛保元年(1741年)創業。
翠簾(みす)屋としては日本でいちばん古い歴史を誇る老舗です。



――翠簾(みす)とはどういうものなのですか?

「翠簾」は「すだれ」のルーツといわれています。
「すだれ」は座敷すだれや軒先に吊るすすだれがあります。
主に夏場に日除けとして使用されることが多いのですが、
「翠簾」の目的は宮中や神社・寺院などで、「結界」として場所を区切ることがいちばんの目的です。

「翠簾」の翠はみどりの意味があり、
それは「翠簾」の材料として青竹の皮を使うところから来ています。
神社や寺院で使用する「翠簾」は青竹の皮を黄色く染めたものを使います。


――みす武さんは日本最古の翠簾屋と言われているんですね。

そうですね。日本一古いというか、現存している中では、ということですね。
京都では現在、弊社も含めて「翠簾」専門店は4軒になります。
京都すだれ組合に加盟しているのは11軒。
かっては20軒以上の加盟があったのですが随分減りました。


――みす武さんの方で受注から生産、納品まで一環してされてるんですか?

伏見稲荷や伊勢神宮など、直接取引をしている神社や寺院は全体の1割もないくらいです。
ほとんどは全国の神具屋さんや仏具屋さんから発注を受ける形になります。
その神具屋さんや仏具屋さんが、神社や寺院からの注文を受けるわけです。
それぞれの神社や寺院はもちろんその大きさや規模が違うので、
「翠簾」の寸法も全て違ってきます。幅が何センチで高さが何センチ、
どういう柄の織をつけて、房の形や房を付ける場所を決めていただくので、
基本的に全てオーダーメイドということになります。

全国の仏具屋さんを通じて一般家庭で使用する「翠簾」の注文もあります。
最近、多いのは仏壇と長押の隙間を隠すためのものですね。
そういう小さいものだと製作にかかるのは4~5日というところでしょうか。

明日(5月15日)開催される葵祭の牛車にもうちの「翠簾」が使われてるんですよ。

葵祭の牛車にもつかわれています。

株式会社みす武HP
伏見稲荷大社HP

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Posted by 京の社長と数珠紐 at 12:00│Comments(0)株式会社みす武 大久保武
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