2008年05月15日
代々、大久保武右衛門(ぶえもん)を襲名しています。
■第6回 株式会社みす武 大久保武社長 vol.2
――寛保元年の創業ということですが、創業された場所はどちらですか?
創業は寺町丸太町をさがったところになります。
下御霊神社の南です。ちょうど竹屋町通のところですね。古くから御所の周りに同業が集まっていました。御所に出入りする為の手形も残っています。あの辺りはかって竹を扱う業者が多かったので竹屋町通りいうのですよ。
創業者から代々、大久保武右衛門(ぶえもん)を襲名しているのですが、
私も仕事上では武右衛門(ぶえもん)を名乗っています。両親は最初、戸籍上の名前も武右衛門と名づけることも考えたのですが、さすがに小さい子が武右衛門ちゃんではかわいそうだというので、「武右衛門」から「武」の一字をとって名づけたそうです。
――先代の社長が早くに亡くなられて、社長は若くして家業を継いだそうですね。
はい。親父が病に倒れたのは私が24歳のときでした。当時、私は西陣の織屋さんで働いていたのですが、急遽呼び戻されました。それまで親父から直接、「翠簾(みす)」の作り方の指導を受けたことがなく不安もいっぱいでした。
小さな頃から「翠簾」を作っているところを近くで見ていたので、母親に教えてもらいながらどうにかなったのですが、細かい部分に関しては入院している親父にきく為にノートを抱えて何度も病院に通いました。
とにかくそれから数年は必死でした。何代も続いている取引先や家族、従業員の皆なに助けられました。
この頃になって「武右衛門」の名前のありがたさを強く感じます。
戸籍上の名前も「武右衛門」に変えようかと考えているところです。
――何代も続く家業を継ぐのはやはり大変なことなんですね。
親父が死んだのは53歳だったので、本当にまだまだこれからというときでした。
私自身、高校を卒業する頃までは家業は継ぎたいという気持ちはあまりありませんでした。
小さい頃は両親だけでなく祖父母も年中休みもなく働いていました。
特に12月は大晦日まで忙しくしていました。
年末は年始の初詣に合わせて神社からの発注がまとめて入ってきました。
元旦に新しい翠簾を揃えて初詣の参拝者を迎えることは各神社にとって重要なことでしたので、
決して納期を遅らせることはできませんでした。
子どもの時分はそういうのが只々、大変だと思っていたのですが、
お正月に新しい竹の香りがする新しい「翠簾(みす)」は、新年に合っていいものです。

■株式会社みす武HP
■株式会社みす武 大久保武 【1】 >> 【2】 >> 【3】
――寛保元年の創業ということですが、創業された場所はどちらですか?

下御霊神社の南です。ちょうど竹屋町通のところですね。古くから御所の周りに同業が集まっていました。御所に出入りする為の手形も残っています。あの辺りはかって竹を扱う業者が多かったので竹屋町通りいうのですよ。
創業者から代々、大久保武右衛門(ぶえもん)を襲名しているのですが、
私も仕事上では武右衛門(ぶえもん)を名乗っています。両親は最初、戸籍上の名前も武右衛門と名づけることも考えたのですが、さすがに小さい子が武右衛門ちゃんではかわいそうだというので、「武右衛門」から「武」の一字をとって名づけたそうです。
――先代の社長が早くに亡くなられて、社長は若くして家業を継いだそうですね。

小さな頃から「翠簾」を作っているところを近くで見ていたので、母親に教えてもらいながらどうにかなったのですが、細かい部分に関しては入院している親父にきく為にノートを抱えて何度も病院に通いました。
とにかくそれから数年は必死でした。何代も続いている取引先や家族、従業員の皆なに助けられました。
この頃になって「武右衛門」の名前のありがたさを強く感じます。
戸籍上の名前も「武右衛門」に変えようかと考えているところです。
――何代も続く家業を継ぐのはやはり大変なことなんですね。
親父が死んだのは53歳だったので、本当にまだまだこれからというときでした。
私自身、高校を卒業する頃までは家業は継ぎたいという気持ちはあまりありませんでした。
小さい頃は両親だけでなく祖父母も年中休みもなく働いていました。
特に12月は大晦日まで忙しくしていました。
年末は年始の初詣に合わせて神社からの発注がまとめて入ってきました。
元旦に新しい翠簾を揃えて初詣の参拝者を迎えることは各神社にとって重要なことでしたので、
決して納期を遅らせることはできませんでした。
子どもの時分はそういうのが只々、大変だと思っていたのですが、
お正月に新しい竹の香りがする新しい「翠簾(みす)」は、新年に合っていいものです。

■株式会社みす武HP
■株式会社みす武 大久保武 【1】 >> 【2】 >> 【3】
Posted by 京の社長と数珠紐 at 12:00│Comments(0)
│株式会社みす武 大久保武